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2014年11月19日

平山・南平

避難所運営ゲーム(HUG)に参加して

記者名:竜尾

イベント種別:講演・講習会・交流対象者:指定なし

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平成26年11月10日
避難所運営ゲーム(HUG)に参加して

平山小学校の講堂で午後6時から約二時間、6グループに分かれてゲーム講習が行われた。最初に講師からのお話は「本当に大切なものは目にみえない」ということが強調された。大きな災害が報道されても、ぼんやり見ている、聞いているだけで、実際の把握はほとんどされていなのが実情である。

この講習に参加して、本当の大切なもの(避難してきた人々)の実際の気持ちまではとうてい理解、把握していないことを感じた。机上のゲームで相当混乱したが、実際の現場でのパニック状態さえも想像された。

1.避難所運営ゲームの実践

事前に渡されたテキストのあまり目を通す間もなく、自己紹介もそこそこに、各組7人のゲームが始まった。与えられているカード(一枚が一人の情報)があり属性などが明記されている。また、持ち込まれる苦情や情報も各一枚に記されている。

リーダーを決め、カードを読む係りを決めて進行させるのであるが、まず、避難所(体育館)の割り振りから入る。読み手はともかく、あとは合議制の形になっていった。体育館の入り口(2つ)を中心に通路を作り、6ブロックスのスペースを確保する。カードには名前のほか町内会や、年齢、健康状態などの情報も書き込まれていて、同じ町内の人は同じ場所が確保できるようにする。

カードは口を利かないが、希望や苦情が多く訴えられることは想像に難くない。順番が前後してしまったが、体育館内(入り口付近)に受付を、運営本部は外に設けることを決める。このように、手順というものをどうのように踏むか、避難者以前に係り(ボランティア)が混乱しないことは大事なことだ。

2.情報の統一

詰めかける避難者だけでなく、カードには、対策本部から食糧や衣類が届くとか、トイレが詰まっているという苦情やペットをどうしたらよいかなどの問い合せもある。病人や乳幼児の世帯には二階も使わせたらよいのでは、外人は一部屋に、というような意見もでる。体育館以外に使う教室はA4紙に明記する。

そこへ学校から、「校長室、職員室、図工室、保健室」は使用しないでください、という情報がはいる。これは最初に伝えられるべきもので、実際の現場ではこの何倍も混乱するのではないかと想像される。

テレビが到着したが、多くが一緒に見られるステージに置くとか、食糧も分けやすいように一時的にステージ置こうという指示がでる。また駐車場はどこを使ったらよいか、ペットはどうしたらよいかなどの問い合わせや、苦情などが届く。遅ればせながら、体育館の受付だけではことが運ばず、設置されてあるべき運営本部につなぐ用件が次々とでてくる。

観光バスで一緒だった外人15名とか、透析を受けているが・・というような問い合わせもある。スペースの使い方から、一時指定した場所を動いていただくというような混乱もでてきた。この間、情報はカードであるから文句はでないが現場では相当混乱するであろう。公平と平等のバランスのなかで、統制とルールをきちんと作ることの必要性を痛感する。避難者の希望でもあるはずである。

3.収容できなかった人、解決できなかったこと

250あったカードで、時間内に余ってしまったものは収容できなかった人、家族ということになる。ゲームでは許されても問題は解決していない。持ち込まれた苦情もどうなったかは不明で、ゲームのもどかしさであり、現場での混乱が想像される。我がチームでは50枚以上カードが手つかずであった。

4.課題の先に人を見る

初めに話があったったように、課題をこなすことが目的ではなく、そのさきにある課題の背景、人物に目を向ける。そのために「虫の目、鳥の目、魚の目」を持つ。平等と公平でルールを見分ける。

限られた時間のゲームという疑似体験であるが、自分も苦情を申し立てる側にすぐ立つであろうことを想像した。リーダーシップの重要性、全体を見渡す大切さのほんの一端を感じた。(赤井竜尾)

関連URL:http://hi-know.tokyo/detail/writer_report.php?id=000099

記者名:竜尾

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